短大を卒業して友介の家に軟禁されたのがたしか3月の始めくらいだったと思う。
その週か翌週に拓郎から電話が鳴った。
コレクトコールだった。
しょうがないので出た。
拓郎はオーストラリアからかけてきていた。
こっちはすごく楽しいと、私にも来いと伝えてきた。
私は友介から逃げたかったので行くと答えた。
すぐにチケットを手配した。
お金はバイトでためたお金が50万くらいあったのでチケットを買って10日後に出発することにした。
バイト先にもすぐにつたえた。
寂しがってくれたし残念そうだったが応援してくれた。
とりあえず観光ビザが下りる3か月行こうと思った。
友介との連絡は残り10日、ばれないように会わない様に注意深く進めた。
ある日以前あったことある三上から電話が入った。(短大その2に登場)
今まで何度かあったこともあったし、友介の友人の中では一番しっかりした人だった。
自分で会社も興していたし、信頼していた。
三上は「友介と別れたいなら俺が間に入ってやる。一度話そう」と言ってきた。
私は三上を信頼していたし三上が間に入ってくれるならと思った。
場所の指定は昼までファミレスがいいと私が言った。
何かあってまた連れ去られたらと思い、人の多いところがいいと思った。
指定されたファミレスに行った。
三上が座っていた。一人だった。
良かった。そう思った。
三上は別れたいと言っているが本当か?と聞いた。
私はオーストラリアに行くこと。友介と離れたいことをつたえた。
三上は残念だけど仕方がないね。と言った。
三上はトイレに行くと言ってその場を立った。
私は三上が間に入ってくれればすべて上手くいくかも!良かったと思っていた。
次の瞬間 私の目の前に友介が立っていた。
後ろに三上も一緒だった。
「騙された!」私はそう思った。