わたしに何が起こったか!!

暴走族・チーマー・友人の自殺・薬・DV・海外 
若いころに私起こったすべてを書こうと思いました。

短大 その9 忠雄と死

友介は仕事を始めた。どこかの事務所の駒使いだった。
どんな事務所かは想像ができた。
暴走族時代のつながりのある人の事務所だった。
仕事はトイレ掃除や玄関の掃除などだったみたいだが、私は距離を置くのにちょうどいいと思った。



短大2年の夏ごろだった。
短大の友人の紹介のコンパに出かけた。
今までは大学生が多かったが相手は隣り町の中学の同級生5人組だった。
専門学生や社会人の入り混じった5人組だった。
中でも忠雄という奴と、とても気が合った。
彼女がいてやサッカーが好きな開けっぴろげでとても優しさのある男だった。
その5人組とは月に2回ほど飲む仲になっていた。
中にはカップルになってるやつらもいた。
私はほとんどの時間を忠雄と過ごすようになっていた。
愚痴を聞いてもらったり将来への希望や忠雄の興味のあることなど、私の知らない世界をいつも面白く話してくれる忠雄はすごくいい友達だった。
忠雄も私といると
「男といるように感じるよ!ち〇こ生えてるだろ!」と笑いながら言っていた。


みんなと集まる1週間前の土曜日の朝連絡が来た。
「忠雄が死んだ」と言われた。
私は目の前が真っ暗になった。
葬儀に行った。
何時もの5人組は4人組になってそれぞれ忙しそうに割り当てられた係りをこなしていた。
忠雄の性格がよくわかる参列者がいっぱいのすごく大きな葬儀だった。
私も列に並んだ。
どんどんと忠雄に近づくと一番前の席に以前写真を見せてもらった彼女が座っていた。
結婚したがってたのにどうして?ばかりが頭に浮かんだ。
忠雄の顔はとてもきれいで本当にただ寝ているかのようだった。


その日忠雄はサッカーの集まりでみんなで飲み屋に行ったんだ。
サッカーの仲間とそのツレ達で総勢50人はいたそうだ。
皆で酒を回し飲んで歌ってとても盛り上がっていたそうだ。
誰かが忠雄のいないことに気付くのが遅かった。
気持ち悪くなった忠雄はトイレに行き、嘔吐物がのどに詰まりそのまま行ってしまった。


それを聞いて私は
「なんで忠雄は誰にも言わなかったんだよ。誰かについてきてもらえばよかったじゃないか?」「そんなに気持ち悪くなるほど飲む奴じゃなかったじゃんか?」
そう思った。
でも少したって思った。
忠雄らしいと。みんなが楽しく飲んでいるのに自分の具合が悪いことを誰かに言うようなやつじゃぁない。その場の空気を崩すような自分勝手な奴じゃない。と・・・
でも忠雄 私はお前とまだ一緒に遊びたかった・・・・