わたしに何が起こったか!!

暴走族・チーマー・友人の自殺・薬・DV・海外 
若いころに私起こったすべてを書こうと思いました。

バイト その4 女体と灰皿

そこは別世界だった。


vipルームは黒いソファーとガラスのテーブルだけの部屋だったが階段を上げって部屋に入ると裸の女の子がガラスのテーブルに横たわっていた。
さっきいた男の周りにも女の子たちがいてベタベタくっついていた。


亮太が女の子たち私を紹介し、私は飲み物を飲んでいた。
一人一人と女の子たちが胸を揉まれたり裸になったりしていた。


私は無理矢理にされているなら助けようと思ったが、どうやら女の子たちは自らその行為を求めているようにしか思えなかった。
裸でテーブルに寝ている子は氷を落とされ悶えたり、ビールのボトルの先を入れられて喜んでいるようだった。
他の人もそんな感じだった。
人にはいろいろいるんだなー。と思いながら私はネタを吸ってまた踊りに行った。


しばらく踊って部屋へ戻ると女子たちはいなくなって中にいる男の子たちも変わっていた。
みんな私の名前を知っていて、お酒をくれたり話しかけてくれたりした。
たぶん下界であった人たちだったんだと思う。
私は女の子たちがどこへ行ったのか、今までいた子たちはどうしたのかは全く聞かなかった。聞いてはいけない気がしたからだ。


私はそこにいる男の子たちも自分からは話しかけなかった。
話しかけてくれれば話すけれど、自ら話しかけることはしなかった。
一人の男の子が携帯の番号を聞いてきた。
私は「用があったら亮太に言って。」とだけ伝えた。
その後も何度か連絡先を聞かれることはあったが、すべてこの言葉で片付けてきた。
中には交際を申し込んでくる人もいたが、「友達の友達と付き合う気はない」とすべて断った。
それが良かったのか私は嫌な思いなどを一度もしたことがなかった。
みんな親切で優しい人たちだった。
世間での噂のようなひどいことをするような人たちには思えなかった。


一度、亮太とその友人3人で町を歩いているときに前から20人くらいの大学生みたいなのが来てモメタ。
よく聞いていなかったが復讐なのか前に揉めて人数を集めてきたのかそんな感じだった。
私はそばのガードレールに座ってその話し合いを見ていた。
いつしかそれは喧嘩になっていき殴り合いのようなった。
ただこっちは4人しかおらず相手は20人・・・
どうするのかな~と思っていたら
亮太が道路の脇にある備え付けの灰皿をガタガタやっていた。
その間にも亮太の友人たちは殴り合いの喧嘩をしていてしばらくすると「おりゃ~」と言いながら亮太がその灰皿を引っこ抜いてブンブン振り回しながらその20人くらいの群れに投げ込んでいた。


私はおかしくて笑ってしまった。
そんな漫画みたいな展開があるのかと思ったからだ。
私は大爆笑しているところでも喧嘩は続き20人いた人たちも戦っているのは5人程度で後のやつらは後ろで見ていた。
たぶん灰皿の効果だろうと思う。
相手のリーダーぽい人が地面に倒れた。
亮太はその人に向かって思いっきりフルに構えて頭を蹴ろうとしていた。


私は「死んじゃう、止めなきゃ」ととっさに思った。
「亮太!!あきた!!行こう」と声をかけた。
亮太は振りかぶったところで止まって笑いながらこっちをみて「あきたのかよ~」と言って歩いてきた。
私は良かったと思った。そしてガードレールから立って歩き始めた。
灰皿の場面が面白く、一人で笑っていると亮太が「なに?」と言ってきたので、
「まるで漫画だったよ。」とけたけた笑った。亮太も笑っていた。


後から亮太の友人に「よくあいつの怒りを抑えられるね。すごいよ」と言われた。
私は特に考えていなかったけれど、あの場面はあれで良かったんだと思った。