友介と出会ったのは地元から一番近い車で３０分位の２つ隣の町の「クラブ」だった。
場所柄やんちゃな人たちがたくさんいて、踊りに合わせてモッシュ（輪になって飛びあう）が盛んに起こっていた。

私はモッシュの輪の外側でいつも人が倒れたれ喧嘩になったりするのを観て楽しんでた。
一人が滑って転んでその上に人がどんどん倒れてその中の一人がブチ切れて手当たり次第にその辺の人を殴る。そんなよく見る光景の中に友介はいた。

どうやって知り合ったかは覚えていない。たぶんいつも酔っぱらっていたからだと思う。
ある日私のポケベル（この時代　ポケベル２台に大きな携帯電話を持っていた）に知らない番号から連絡があった。
家の電話番号だった。そのポケベルは遊び仲間に教えていた番号だったのでまた誰かが遊びの誘いかパーティーの誘いだろうと思い電話してみたら友介だった。

正直名前を聞いても顔も浮かんでこないやつだったけれど、どうやらパーティの打ち合わせがあるらしく呼ばれたんだと思った。
どういう流れか私が友介の家までピックアップすることになった。
たぶん私の家をばらしたくないという考えと顔が判らないやつだから怖いかもと思ったんだと思う。
相手の家が判れば何かあった時にどうにかできる！みたいなウッスイ予防線を張ったんだ。
友介の家にむかえに行くと金髪でややロン毛で腰パンの男が出てきた。
女子席に乗り込んだ。タバコを吸う。指にはよくわからない模様のtatooがしてあった。

場所を聞くととりあえず海を見に行こう！と言いだした。
意味が分からなかったが今日の予定もないしとりあえず海に向かって車を走らせた。
往復４時間くらい一緒にいたかな？戻ってきたころには明方だった。

その日はそれで終わった。よく意味の分からない日だったが友介とのドライブは楽しかった。